さあこれで建て替えで失敗しない!絶対知っておきたい項目を要チェック♪

さあこれで建て替えで失敗しない!絶対知っておきたい項目を要チェック♪

家を建て替えたいと考えるのは築25年を過ぎたあたりからではないでしょうか?果たして今の広さの家が建つのか、耐震基準はどうなのか、考えなければならないことはたくさんあります。建ててしまえば、ずっと長く住み続けることになる住まい。失敗なしの快適住宅を手にいれませんか?

家を建て替える前のチェックポイント3

1.建て替える時期のめやす

日本の木造住宅は約30年くらいが建て替えの時期と言われています。ただ一概に築年数だけでは判断できません。
その家がしっかり造られた注文住宅か、手ごろな価格の建売住宅か、きちんとメンテナンスを行ってきたのかなどによって異なります。

また建て替えを希望する理由の1つに家の老朽化とは別に、現在の家族のあり方と間取りがそぐわなくなった、バリアフリー仕様の家にしたい、子どもの結婚により二世帯住宅への検討などのライフスタイルの変化によるものもあります。

2.耐震補強されている家なのか

耐震改修促進法により昭和56年5月31日以前に建てられた家は旧耐震、それ以降に建てられた家は新耐震という基準が定められました。
今、お住まいの建物が旧耐震であれば、リフォームを検討する場合、耐震改修工事を行うことになり、費用が200万円〜500万円くらいかかります。

3.古い家を売却するかどうか

建て替えにこだわらず、今ある家を売却して賃貸にするか、新しい土地を購入して家を建てるか、建売住宅や分譲マンションを購入するかという選択肢もあります。

【気になる費用】最低限これだけはかかる

建物の解体費

今ある家を新たな家に建て変えるとき、いったん更地にしなければなりません。
取り壊すのに必要な解体費のめやすは木造なら坪3万円、重量鉄骨であれば坪5万円、鉄筋コンクリートは坪7万円と言われています。延床面積50坪の木造住宅なら150万円ほどかかると思えばよいでしょう。

建物滅失登記は無税だが

今ある家を解体したら、1カ月以内に法務局へ建物滅失登記(たてものめっしつとうき)の手続きを行わなければなりません。
登録免許税は無税ですが、手続きについては登記の専門家である土地家屋調査士にお任せすることをおすすめします。その場合の費用は約4万円〜5万円程度です。

引っ越し費用も2回かかる

建て替えの場合、今の家から仮住まいへの引っ越しと、仮住まいから新居への引っ越しの2回引っ越しを考えておかなければなりません。1回の引っ越し費用は約10万円〜30万円程度です。これを機会に所有するモノのスリム化を図るようにしましょう。
その他に粗大ごみ処分費が2万円程度、電話の移設費が1万円程度かかってきます。

忘れてならない仮住まいの家賃など

仮住まいについてはのちほど触れますが、工事期間中の6〜8カ月分の家賃と敷金、礼金が必要になります。
また、賃貸借契約では短期解約の場合違約金がかかるものが多く、1年未満の退去では家賃の1カ月分(または2カ月分)の違約金が発生します。

見落としがちな仲介手数料

いくら短期の契約といえども、不動産会社に支払う仲介手数料は家賃の1カ月分がかかってきます。
短期契約の場合、違約金もかかるのでせめて仲介手数料は節約したいですね。実際仲介手数料が半額というところもありますが、物件が限られるのでいいタイミングでみつかればラッキーくらいに思っておきましょう。

税金などの諸費用

印紙税や不動産取得税、建築確認申請、地鎮祭、上棟式など本体工事費の5〜10%をみておきましょう。

【気になる費用】想定外のこと

家によって本体工事に追加されるもの

建物を建てるときに重要になってくるのが地盤です。建て替えによって木造から重量鉄骨に変更する場合、地盤の改良が必要になる場合もあります。
地盤改良にかかる費用は一戸建てで50万円〜200万円とかなり幅があります。これはその土地の地質や形状によって変わってくるため実際に地盤調査を行わないとわかりません。

エクステリアなどの別途工事

エクステリアについては本体工事とは別になります。門扉やフェンス、植栽工事などどの程度行うかにもよりますが、めやすは本体工事費の20%くらいです。

設計料

設計事務所に設計をお願いした場合、設計料がかかってきます。デザイナーの知名度などによってまちまちですが、だいたい本体工事費の10%〜15%がめやすです。

水道管の径

見落としがちなのが水道工事費です。古い家の場合、水道の直径が13mmのものが多く、新居で数カ所で使おうとすると水圧が弱くなります。
また二世帯同居で親子メーターをつけようとすると、25mmの直径は必要です。管の径を変える工事費はおおよそ80万円くらいかかります。

コンクリートブロックの基礎

古い建築基準法を適用して建てているコンクリートブロックは縦の鉄筋が入っていないこともあり、万が一地震などのときに倒壊してしまう恐れがあります。
建て替えのタイミングでやりかえるとあとからの施工するよりも安くできます。ただしブロックをやめてフェンスにする場合でも敷地の3方向を囲うと100万円くらいかかります。

電柱や標識を移設したい場合の費用

建て替えたときに玄関や駐車場、窓の位置が電柱や標識と重なりじゃまな場合、移設をお願いすることは可能です。

その場合、電柱の移設は10万円くらい、交通標識は5万円くらいかかります。詳しくはお住まいの電力会社や道路管理者、公安委員会等に問い合わせてみましょう。

こんな場合は建て替えできない!と注意点

再建築不可物件の場合

古家を取り壊し更地にして新たに建物を建てようとしたところ、現在の建築基準法では家を建てることができない土地が存在します。
「再建築不可物件」というのですが、どのような物件かというと「接道義務」を満たしていない土地が該当となります。

接道義務を満たしていない土地

「接道義務」を満たしていない土地とは、住宅密集地でよくみられる自分の土地が道路に接しておらず、他人の土地を通らなければ表に出れない土地、または旗ざおのような形をした土地で道路に接してはいるけれど、幅員が2m未満の土地が該当します。

幅4m以上が原則だが例外も

しかし緩和措置もあります。原則は4m以上の道路に2m以上接した土地でなければ建て替えることはできませんが、例外として建築基準法が施行された日(昭和25年11月23日)時点でそこに建っていた建物については敷地のセットバックを行うことで家を建て替えることができます。

建ぺい率で建築面積の上限が決まる

建ぺい率というのは、敷地に占める建物の割合です。そして建築基準法が改正されたため今建っている建ぺい率で家を建てることができない場合があります。
今の家よりも狭くなってしまうことがあるので、各地方や土地ごとに決められている建ぺい率を調べて、自分の土地をチェックしておきましょう。

延床面積の上限を決める「容積率」もチェック

容積率というのは、建物が敷地面積のどのくらいの割合の床面積を持っているかということです。
単純に言うと、100平方メートルの土地の容積率が200%までなら、50平方メートルの建物なら4階建てが、60平方メートルの建物なら3階建てが建てられるということになります。
こちらも建ぺい率同様に適用される割合が変更になっている場合があるので各自治体の都市計画課などの窓口に問い合わせをしましょう。

他にも規制あり

その他にも「道路斜線制限」「北側斜線」「隣地斜線」「日影規制」などさまざまな規制があります。
建て替えによって建物上部が斜めにカットされたり、今ある位置からセットバックして建てなければならず狭くなったりするので確認が必要です。

建て替えとリフォームどう選ぶ?

建て替えをしようと思うタイミング

家が古くなった、間取りが今の生活スタイルと合わなくなった……など家を建て替えたいと思う要因はさまざまです。建て替えとリフォームはどっちがいいのかは悩むところですね。
もしかしたらリフォームのほうがいい場合もあるかもしれません。2つを見比べてみてどちらがよりライフスタイルに合っているか探ってみましょう。

リフォームと建て替えの違うところ

リフォームと建て替えの決定的な違いは「基礎部分を残すか否か」というところにあります。
建物の基礎部分まですべてを取り壊し、更地にして新たに家を建てることを「建て替え」というのに対し、「リフォーム」は基礎の部分はそのままで改修をおこなうことをいいます。

建て替えのメリット

・確実に新耐震での工事となるため安全性を確保できます。
・古い間取りにとらわれることなく、新たに間取りを設計でき、法規制さえクリアすれば好きなように
間取りを設計できます。

建て替えのデメリット

・家を建てる費用だけではなく、解体費用など発生するため、新築で家を建てるときよりも費用がかかります。また、登記などの費用もかかってきます。
・建築基準法の改正によって、今の家よりも狭くなる場合が十分にあります。
・不動産取得税、固定資産税、都市計画税、登録免許税がかかってきます。

リフォームのメリット

・工事期間が短いことに加え、全面リフォームでも住みながら工事ができるので、引っ越し費用や引っ越しする労力が軽減します。
・建ぺい率や容積率の規制を受けないので広さをそのまま確保することができます。
・予算に合わせてリフォーム箇所を選択できるので1度にやらず分けてやることもできます。

リフォームのデメリット

・間取りの変更が難しい場合もあります。
・耐震基準を満たしてない場合、耐震改修を行わなければならないため費用がかかります。
・シロアリの被害があった場合の工事は大規模となり費用がかかります。

費用を安くするためのポイント

外観はシンプルな箱型

家を建てるのに一番コストがかからないのはシンプルな箱型といいます。
見た目はかっこいい複雑な形の建物は壁面が多く材料費や手間もかかるため人件費もかかります。屋根もシンプルな形状の切妻(きりづま)や片流れがローコストです。

水まわりをまとめる

水まわりを分散すると配管を伸ばさなければならずコストがかかってしまいます。また複雑な配管にすると詰まりの原因になりトラブルも多くなります。
キッチン、浴室、トイレは集約して配管を1カ所にまとめるとコストダウンにつながります。

お住まいの気候や風土に合わせた素材選び

家の屋根や外装はその土地に合った素材を選ぶことがポイントです。
海に近い土地ではサビやすい素材は避ける、雪が多い地域では、屋根の形状を工夫するなどその土地に合った建物がメンテナンスを考えた場合、長い目でみるとコストダウンにつながります。
最近人気の高いガルバリウム鋼板もよく使われています。

自分でやれるところはDIYする

すべて業者に任せるのではなく、自分でできそうなところはDIYしてみるのもひとつです。最初から作り付けの棚を設置するのではなく、既成のものを購入して設置するとかなりコストが抑えられます。
小さなDIYとしては、カーテンレールや、階段の手すりの設置。壁の塗装のペンキ塗りや慣れてきたら靴箱や棚の制作など行ってもいいですね。

ハウスメーカーにお願いする

大手のハウスメーカーだと建て替え期間中、格安で借りることができる住居を用意している場合もあります。ただし場所が限定していることも多いため、必ずしもニーズに合う場所とは限りません。
それ以外でも提携している不動産会社を紹介してくれた場合、割引などの特典が期待できるケースもあります。

不動産屋さんに相談

やはり不動産会社の情報がいちばん豊富です。とはいっても、不動産会社によって違いはあるのでネットなどで調べたうえで問い合わせてみましょう。

戸建てを借りて倉庫も兼ねる

着工から完成までの期間は約半年くらいです。洋服はシーズンオフのものは段ボールから出さないままの場合もあります。
通常使う最低限の荷物だけで生活し、後は新居に引っ越すまで荷物を解かないようにすると手間が軽減でき効率がいいです。

荷物が多く引っ越し先のアパートやマンションには入りきれない場合、別にトランクを借りなければならないことも。戸建てを借りて倉庫兼住居にするとコストダウンできます。

UR賃貸住宅を見てみる

住宅再生機構の公団住宅は、礼金、仲介手数料、更新料がありません。また保証人も不要のため、手軽に利用できるのが魅力です。
URは無印とのリノベーションプロジェクトも展開しており満足できる住空間で仮住まいすることができます。

マンスリーマンションも視野に入れて

どうしても物件が見つからないという場合、マンスリーマンションという選択肢もあります。
敷金、礼金がない物件が多いため手軽に入退去でき、比較的駅から近い立地にあるため利便性がいいというメリットはありますが、家賃は割高で、ファミリーで入るには狭いところが多い点はデメリットです。

ローンは組めるのか?

建て替えのローンはどんなもの?

建て替えローンは、今ある家を壊して新しく建て替えるため、「リフォームローン」とは区別されます。
今ある住宅ローンの返済が残っている場合、建物を壊すにあたり、抵当権を外さなければなりません。

したがって銀行の許可が必要となってきます。
もし、今住んでいる家の住宅ローンをすでに完済している場合は、普通の住宅ローンを組むことができますが、まだ残っている場合、建て替え費用を組み合わせる形で資金を融通してもらうことになります。

建て替えローンの問題点

建て替えローンは非常に便利なローンですが、問題があります。
家を建て替えるということは、既存の家の住宅ローンを組んだころより当事者は年を重ねているわけです。年齢制限が設定されているものもあり、高齢の場合、年齢制限によって返済期間が短くなります。
当然毎月の返済額は大きくなるわけです。また、借入額も小さくなる場合もあります。

親子リレー返済は比較的組みやすい

親子リレーローンなら親が高齢でも住宅ローンを組むことができます。
これは、まず契約者(親)がある一定の時期(80歳になる時点など)から、後継者(子)が残りの債務を支払うというものです。

他のローンを完済しておくことが必要

家を建て替えようと計画した時点で、他のローン(車、教育ローン、クレジットなど)を完済しておくことをおすすめします。

なぜならばローンの支払いが重なるということはそれだけ信用の枠が少なくなるからです。
驚くことに携帯電話の通話料金を数回延滞しただけでブラックリストに載ってしまう事例もあり、そうなればローンを組むことは難しくなります。

現在のローンが終了してから検討しても

もしかしたら今返済しているローンを完済したとき、ライフスタイルはさらに変化していることも考えられます。
現在、検討している建て替えが今すぐ必要なのか今一度考えてみることで、時期をずらすのがベストだという場合もあるでしょう。

新築のときよりも慎重に考える

新築を建てたときはまだ若いので収入も体力もありますが、建て替えとなると当然ながら年齢は上がっています。
親子ローンでの返済は便利だと述べましたが、じっくり検討しなければならないのが将来同居がうまくいくかどうかです。また、お子さんの生活設計にあったものでないとローンを払い続けることが難しくなる場合もあります。

建て替えの依頼先それぞれの特徴

依頼先を決める

家を建てるにあたって、どこに依頼するかを決めなければなりません。建ててから後悔しても簡単に交換できる商品ではないため、最初が肝心です。選びかたを間違えると一生後悔することになるといっても過言でないくらい重要です。
依頼先として、ハウスメーカー、工務店、建設設計会社がありますが、それぞれの特徴を知ったうえでもっとも自分に合ったところに決めましょう。

知名度のあるハウスメーカーの場合

ハウスメーカーはなんと言っても知名度の高さがあり、ステイタスがあります。ハウスメーカー独自の商品がありその規格内で希望に合わせた間取りづくりをするため着工から完成が早いのも特徴です。
また家は建てるときよりも建てたあとが重要といわれます。信頼のおけるハウスメーカーであればのちのちのメンテナンスやカスタマーが充実しているので、トラブルがあった場合は安心です。

ハウスメーカーのデメリット

しかしハウスメーカーの場合、価格が高いというのがデメリットです。
住宅展示場の維持や宣伝広告、人件費などが価格に反映しています。また、規格外では融通がきかないこともあるのでこだわりがある方にはやや不向きの場合があります。

地域密着型の工務店の場合

工務店というと地域に密着したイメージがあります。事実、街なみを見渡すと、この家もあの家も○○工務店の建てた家だというのがわかる地域もあります。
会社も代々続いているところも多く、地元の評判を大切にするため何かあったときはすぐに対応してくれるので安心です。
また、ハウスメーカーに比べ価格が高くないのも頼みやすい理由です。

工務店のデメリット

工務店の場合は中小企業がほとんどで、やはり倒産の心配はついてきます。しかしこれは工務店に限ったことではありません。
住宅瑕疵担保責任保険(じゅうたくかしたんぽせきにんほけん)に加入が義務付けられているので、万が一工務店が倒産しても10年間は保険が適用され無償で補修ができます。

建築設計事務所で建築家と建てる場合

デザインで勝負の設計事務所では、なんといっても自由度の高さとデザイン性が期待できます。
建築家の手がけた作品をみて自分との相性があえば規格にとらわれることなく設計をしてもらえます。オンリーワンの住まいや徹底的にこだわりのある住まいを建てたいなら一番のおすすめです。

建築設計事務所のデメリット

設計料など工務店に比べ設計事務所は割高です。また工期も長くなります。建築家は「設計士」というより「デザイナー」であるため、独自のコンセプトをもっています。
それはかっこいいものであったり、便利なものだったりしますが、必ずしも自分の希望と合ったものとは限りません。そのためしっかりと納得のいくまで話し合いをすることはとても重要になってきます。

最後に

建て替えするにあたって押さえておきたいポイントはたくさんありますが、一番重要なのは住む人がなにを主体に家を考えているのかではないでしょうか?それは家族それぞれの考え方があり、まちまちかもしれません。まずはみんなの方向性を定めるところからはじめてみましょう。それぞれが納得のいく満足した住まいで快適ライフを過ごしましょう。

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